月商100万円のカフェは実際いくら残る?経費と利益をモデルケースで計算

「カフェで月商100万円くらい売れたら、結構生活できるんじゃないか」

これからカフェやコーヒー屋を開業したい方の中には、そんなイメージを持っている方もいるかもしれません。

ただ、当然ながら月商100万円=自分の収入が100万円ではありません。

コーヒー豆や食材などの原材料費、スタッフの人件費、家賃、光熱費など、店舗を営業するためにはさまざまな経費がかかります。

では、月商100万円のカフェでは、実際にどれくらいのお金が残るのでしょうか。

今回は、僕自身の店舗経営の経験も踏まえながら、一つのモデルケースとして計算してみます。

もちろん、実際の利益は店舗規模・家賃・人件費・メニュー構成などによって大きく変わります。

あくまで、これから開業する方が金額感をイメージするための一例として参考にしてください。

月商100万円のカフェをモデルケースで計算

今回は、次のようなお店を想定してみます。

  • 売上:100万円
  • 原材料費:30万円
  • 人件費:15万円
  • 家賃:10万円
  • 光熱費:5万円
  • キャッシュレス決済などの手数料:2万円
  • 消耗品・雑費:3万円
  • 広告・通信費:2万円
  • その他経費:3万円

経費の合計は約70万円。

単純計算すると、

売上100万円 − 経費70万円 = 約30万円

が残る計算です。

ただし、この30万円がそのまま「自由に使える手取り30万円」という意味ではありません。

事業の形によって、税金・社会保険・借入金の返済なども考える必要があります。また、自分自身が店舗で働く場合、その労働をどう考えるかによって利益の見え方も変わります。

ここでは分かりやすく、店舗の営業によって経費を差し引いた後に残る金額が約30万円と考えてください。

原材料費は30万円|原価率30%で計算

まず大きな経費になるのが原材料費です。

今回は、売上100万円に対して30万円。原価率30%として計算しています。

ただし、これは「カフェなら原価率30%が正解」という意味ではありません。

コーヒーやドリンクを中心にするのか。

ランチやフードをしっかり提供するのか。

焼き菓子やケーキなどを扱うのか。

メニュー構成によって原価率は大きく変わります。

そのため、開業計画を作るときには、一般的な原価率だけを見るのではなく、自分が実際に提供したいメニューから原価を計算することが大切です。

人件費は15万円|一人営業かスタッフを雇うかで大きく変わる

今回は人件費を15万円としています。

ただ、この金額も店舗によってかなり違います。

一人で営業できる小さなお店であれば、人件費を抑えられるかもしれません。

一方で、席数が多かったり、営業時間が長かったり、フード提供が多かったりすると、一人で営業することが難しくなります。

その場合はスタッフを雇う必要があり、人件費も増えていきます。

つまり、

どれくらいの店舗規模にするか
どんな営業スタイルにするか

によって、必要な人件費も変わるということです。

売上を増やすために店舗を大きくした結果、人件費も増えて利益が思ったほど残らない、ということもあります。

家賃は10万円|売上が少ない月にも発生する固定費

今回は家賃を10万円としています。

家賃は、地域や立地によって大きく違います。

都市部なのか地方なのか。

駅前なのか住宅街なのか。

店舗面積はどれくらいなのか。

こうした条件によって変わります。

家賃で特に注意したいのは、売上に関係なく毎月発生する固定費だということです。

忙しい月でも暇な月でも、基本的に同じ金額を支払います。

そのため、カフェを開業するときには、

「この場所なら集客できそう」

という視点だけではなく、

売上が思ったほど上がらない月でも、この家賃を払い続けられるか

という視点も重要です。

光熱費や手数料など、細かな経費も積み重なる

カフェ経営では、原材料費・人件費・家賃以外にもさまざまなお金がかかります。

今回のモデルでは、

光熱費5万円、決済手数料2万円、消耗品・雑費3万円、広告・通信費2万円、その他3万円としています。

一つ一つを見ると、それほど大きく感じないかもしれません。

しかし全部合わせると15万円になります。

洗剤や紙類、包材、インターネット、電話、POSレジ、キャッシュレス決済の手数料など、営業を始めると細かな支出がいろいろ出てきます。

開業前に収支計画を作るときには、家賃や材料費などの大きな費用だけでなく、こうした小さな経費も含めて考えておくことが大切です。

月商100万円で30万円残れば十分?

今回のモデルでは、約30万円が残りました。

では、30万円残れば十分なのでしょうか。

これは人によって違います。

一人で営業していて、生活費として30万円程度あれば十分という方もいると思います。

一方で、家族がいたり、住宅ローンやその他の支払いがあったり、将来のためにもっと利益を残したい方もいるでしょう。

だから僕は、

「月商100万円を目指す」ことから考えるより、「自分はいくら残したいのか」から考える

ことが大切だと思っています。

必要な利益から、必要な売上を逆算する

例えば、自分の生活や事業継続のために毎月30万円残したいとします。

そこから、

家賃はいくらか。

人件費はいくらか。

材料費はいくらか。

その他の固定費はいくらか。

という費用を積み上げていきます。

すると、

「自分のお店では、月商いくら必要なのか」

が見えてきます。

毎月50万円残したいのであれば、当然必要な売上はもっと大きくなるかもしれません。

逆に、家賃が安く、一人で運営できる小さなお店なら、月商100万円まで売らなくても必要な利益を残せる可能性もあります。

だから、売上だけを大きくすることが正解ではありません。

必要な利益から逆算して、店舗規模・家賃・人件費・営業時間などを考える。

この順番で考えると、自分に合ったお店の形が見つけやすくなります。

月商100万円を1日の客数に置き換えてみる

月商だけだと、少しイメージしにくいので、1日の売上に置き換えてみましょう。

月25日営業で月商100万円の場合、

1日あたりの売上は4万円

です。

客単価1,000円なら、1日40人。

客単価1,500円なら、1日約27人。

こうして考えると、

「自分が考えている立地で、毎日40人来てもらえそうか」

「27人なら現実的なのか」

というところまで具体的に考えられるようになります。

単に「月商100万円を目指したい」と考えるよりも、かなり現実的な開業計画になります。

月商100万円でも、残る金額はお店によって違う

今回は一つのモデルケースとして、

売上100万円
経費70万円
残る金額 約30万円

という計算をしました。

しかし、実際にはお店によって大きく変わります。

家賃が5万円なら、今回より利益が残るかもしれません。

スタッフを多く雇えば、人件費が増えて利益は少なくなるでしょう。

フード中心で原価率が高ければ、原材料費も変わります。

大切なのは、

「カフェなら月商100万円でこれくらい儲かる」と考えることではなく、自分がやりたいお店の場合はいくら売上が必要なのかを計算すること

です。

これからカフェ・コーヒー店を開業する方は、ぜひ一度、自分のお店に置き換えて計算してみてください。

自分のお店の場合を一度整理したい方へ

「自分の場合、月商はいくら必要?」

「この家賃で利益は残る?」

「一人営業とスタッフを雇う場合で、どれくらい違う?」

「今考えている事業計画で生活できそう?」

といったことを一人で整理するのが難しい方には、カフェ開業のお試しコンサルも行っています。

現在考えている店舗規模・家賃・客単価・営業日数などを伺いながら、必要な売上や利益について一緒に整理していきます。

▼カフェ開業お試しコンサルの詳細はこちら

YouTubeでも、今回のモデルケースについて解説しています。